簡単なトランプマジックをお探しですか?
この記事では、マジシャンとお客さんの数字が揃うサッカートリック『四重の一致』を解説します。
基本的な原理は、以下のマジックに使われているものと同じですが、見せ方ひとつで、印象がかなり変わります。
種明かしもあるので、ぜひ覚えて見せてみましょう。
【現象】数字が揃うサッカートリック『四重の一致』
演技動画
まずは演技動画のマジックをご覧ください。
手順(どんなマジック?)
マジシャンとお客さんが4つの山を作ると、それぞれの山の一番上のトランプ全てで、色と数字が一致するマジックです。
テーブルの上にトランプを配る
マジシャンはテーブルの上にトランプを1枚ずつ配っていきます。
そして、お客さんに好きなタイミングでストップと声をかけてもらいます。
ストップと言われたところで配るのをやめます。
マジシャンはトランプで4つの山を作る
マジシャンは、手元に残っているトランプの束を1枚ずつ配り、テーブルの上に4つの山を作ります。
そして、お客さんにも、同じように4つの山を作ってもらうようお願いします。
お客さんがトランプで4つの山を作る
マジシャンに続いて、お客さんは、テーブルの上に配られたトランプの束を、4つの山に配り直します。
(写真ではマジシャンが配っていますが、実際はお客さんが配ります。)
お客さんの配った山の一番上を確認する
お客さんの配った4つの山の一番上のトランプを、マジシャンは1枚ずつめくっていきます。
1枚目をめくるとK(キング)が出てきます。
2枚目もKです。
そして、3枚目もKだと思ってめくると、絵札ではありましたが、Kではありません。
4枚目は絵札ですら無く、ただの数字です。
マジシャンの配った山の一番上と一致
マジシャンと同じようにトランプを配り、山を作ったにもかかわらず、お客さんのK(キング)のトランプが揃わなかったので、失敗したように見えます。
しかし、マジシャンが、自分の配った山の一番上のトランプをめくっていくと、4枚全てが、お客さんの配った一番上のトランプと、色・数字が一致していることが示されます。
【解説】数字が揃うサッカートリック『四重の一致』
ここからはマジックの解説(種明かし)に移ります。
動画での解説
そのまま再生すると、解説部分から始まります。
文章での解説
ジョーカーを全て抜く
予め、2枚のジョーカーは抜き、4種類のマーク、AからKまで13枚、合計52枚のカードで行います。
特定のトランプをセットする
まず、トランプの山の一番上に、上からハートの3、ダイヤのJ、ハートのK、スペードのKの順番でトランプを置いておきます。
一方、トランプの底には、底からダイヤの3、ハートのJ、ダイヤのK、クラブのKの順でトランプを並べておきます。
トランプを1枚ずつテーブルの上に配る
その後、マジシャンはトランプをテーブルの上に1枚ずつ配っていきます。
(この配る動作は、お客さんにやってもらっても大丈夫です。)
そして、お客さんの好きなタイミングで、ストップと言ってもらいます。
ストップと言われたところで配るのをやめましょう。
なお、ここでお客さんがストップと言うまでに、配った枚数が偶数か奇数かを、覚えておいて下さい。
このあと、マジシャンが先にテーブルの上に山を4つ作り、お客さんにお手本を示します。
その際、テーブルの上に配られたトランプの枚数が偶数の場合と、奇数の場合で、マジシャンの配り方が異なります。
まず、偶数の場合から説明します。
4つの山を作る(偶数の場合)
まず、偶数の場合ですが、右端から配り始め、左隣に1枚ずつ置いていった後、4枚目まできたら、また右端に戻るように配ります。
上の写真でいうと、1の位置から配り始め、2、3、4と配り、また1に戻るといった配り方ですね。
これを、手元のトランプが無くなるまで行います。
その後、お客さんにも、配られたカードで4つの山を作ってもらいます。
このとき、配り始めの位置は、マジシャンと同じように右端の1の位置になります。
その後、2、3、4と、左隣に1枚ずつ配っていってもらい、また右端に戻るような配り方で、全てのトランプを配ってもらいます。
ちなみに、マジシャンが最後に置いたカードが数札(ダイヤの3)になるので、そこから右向きに戻っていくと、ハートのJ、ダイヤのK、クラブのKの位置が分かります。
ですので、マジシャンは、自分が最後に置いたカードの位置がどこなのかをよく覚えておきましょう。
お客さんがカードを配り終わったら、いよいよカードをひっくり返していきます。
先程、最後においた数札のカード(ダイヤの3)の位置から、それぞれの山の一番上のカードを把握します。
そして、まず、どちらか片方のKをひっくり返します。
続いて、2枚目のKもひっくり返します。
2枚目あたりで、「全てKかな?」という雰囲気になるので、3枚目の絵札(ハートのJ)を見せるときも、Kであるような様子でめくります。
そして、Kでないことに気がついた演技をして、4枚目も違う(数札)ことを確認します。
最後に、マジシャンの手元のカードをめくっていくと、実は、色と数字が同じカードが、お客さんと同じ山の位置にあることを見せ、上手く行ったことを示しましょう。
4つの山を作る(奇数の場合)
一方、お客さんが、奇数枚をテーブルに配ったときにストップと言った時について解説します。
この場合、偶数の場合とは、配り始めの位置が異なります。
最初に、右端から数えて3番目、写真でいうと3の位置に1枚目のトランプを配ります。
続いて、左隣の4の位置に2枚目のトランプを置きます。
その後、右端の1の位置に3枚目を、その左隣の2の位置に4枚目を置きます。
以降は、左隣に順に配っていき、左端まで配ったら、右端に戻す動作を繰り返します。
一方、お客さんは、偶数の場合と同じように、右端に1枚目を配ってもらい、左隣へとカードを1枚ずつ配ってもらいます。
そして、左端まできたら、また右端に戻り、4つの山を作ってもらいましょう。
上の写真でいうと、1、2、3、4の順です。
偶数の場合と変わりませんね。
このように配ってもらうと、マジシャンの配った山と、お客さんの配った山で、一番上のカードの色と数字が一致するようになります。
以降のめくり方は、偶数の場合と同じになります。
【実演】数字が揃うサッカートリック『四重の一致』
それでは、マジックを実演する際のポイントをお伝えします。
いかにもKが揃うような感じを出す
このマジックでは、最初、マジシャンも、お客さんも、4つのマークの同じ数字(フォー・オブ・ア・カインド)が揃うかのような感じで演技することが肝心です。
お客さんのカードから先にめくっていきますが、1枚目、2枚目と、K(キング)を見せていくことで、徐々に盛り上がりを作ります。
そして、絵札のJを見て、一瞬、Kと勘違いしますが、ここで、Jであることに気づき、少し不意を突かれたような演技をしましょう。
こうすることで、最後の4枚を開いたときの驚きが増します。
奇数の場合の配り方
マジシャンと同じように配ってもらう、という体なので、奇数の場合の配り始めは、さり気なく行う必要があります。
解説動画のように、まず2枚配ります。
その後、それらが右に寄り過ぎたので、左にずらして位置を整えるような動作をします。
整え終わったら、続けて3枚目、4枚目と配っていきましょう。
また、左端から右端に戻るとき、少し間を空けることで、1、2、3、4のリズムで右端から配り始めたように錯覚させましょう。
お客さんに配ってもらう前にも、最初の一巡は、どこから配り始め、どの順に置いていくか、マジシャンとともに確認しながらやりましょう。
終わりに
以上、簡単なトランプマジックとして、数字が揃うサッカートリック『四重の一致』を解説してきました。
演技中に頭を使う部分があって、少し複雑ではありますが、思わぬ結果で驚くことのできるマジックとなっています。
ぜひ見せてみてくださいね。