紐(ひも)を使ったマジックはたくさんありますが、簡単にできるマジックにはどんなものがあるのか気になりますよね。
今回は、ロープ等の長めの紐を使ってできる簡単なマジック、『首をすり抜けるロープ』を解説していきます。
【現象】紐を使ったマジック『首をすり抜けるロープ』
演技動画
まずは、紐を使ったマジック『首をすり抜けるロープ』の演技動画をご覧ください。
(再生ボタンをクリックするとプレイヤーが開きます。)
手順のまとめ
『首をすり抜けるロープ』の手順をまとめると、次のようになります。
- マジシャンは首にロープを掛ける。
- そのロープを首の周りを1周するように巻きつける。
- ロープの両端を持って左右に引っ張る。
- ロープは首をすり抜けて取れてしまう。
【解説】紐を使ったマジック『首をすり抜けるロープ』
やり方の解説動画(種明かし)
以下が紐を使ったマジック『首をすり抜けるロープ』の解説動画になります。
文章による解説
以下、文章と写真で補足説明をします。
なお、左右の表記は、マジシャンから見た場合のものとなっています。
右手でロープを掴む
まず、ロープを首にかけ、前方に両端が垂れるようにします。
次に、右手で左側のロープの端を掴みます。
左手でロープを掴む
右手のロープは掴んだまま、左手で右側から垂れているロープの首付近をつまみます。
左手のロープを引く
左手でつまんだロープを、左側へ引き、小さい輪っかを作ります。
右手のロープを持ち上げる
左手でロープを掴んだまま、右手を下から持ち上げ、小さい輪の前方を通します。
この時、左手で押さえている小さい輪っかに、右手のロープが引っかかり、ストッパーのようになっています。
この輪を左手から離すと、ロープがほどけるようになります。
ロープを首の後ろに通す
右手で持った左側のロープを、左側から首の後ろを通し、右側へ持っていきます。
(注意:ここを間違えると普通に首が絞まります。)
結び目を首の後ろに隠す
同時に、左手で持ったほどける結び目を、首の後ろに隠して見えなくします。
ロープを前に垂らす
一連の手順が済んだら、ロープの両端を前方に垂らし、首にロープが巻き付いているように見せます。
ロープの両端を持つ
右手と左手で、それぞれのロープの端を持ちます。
ロープを引っ張る
最後に、勢いよくロープの両端を引っ張ると、ロープの結び目がほどけます。
少し前で両手を広げるようにすると、すり抜けたように見えます。
【実演】紐を使ったマジック『首をすり抜けるロープ』
では、実際に演技するときの具体的な手順を示します。
実演例 : 首を貫通するネクタイ
会社の飲み会など、宴会芸や一発芸で披露する場合の手順です。
紐を使ったマジックは、同じような紐状のものなら応用が効きます。
ですので、ネクタイのような紐状のものを使っても演技できます。
では、ネクタイを使った手順を見ていきましょう。
手順
ネクタイを使った手順は以下のようになります。
- マジシャンは首に巻いてあるネクタイを外します。
- 観客の中から2人を選び、お手伝いをお願いします。
- 観客の1人は右前方に、もう1人は左前方に立ってもらいます。
- ネクタイを首にかけます。
- ネクタイを首にかけます。
- 観客の2人に、それぞれの端を持ってもらいます。
- マジシャンの合図とともに左右にネクタイを引いてもらいます。
- ネクタイが首をすり抜けます。
演技のポイント
ユーモアの利いた台詞
宴会などの場では、場の空気を温めることが大事かなと思うので、所々でお客さんが笑ってくれるような台詞を挟むと効果的かなと思います。
例えば、
「ロープを引っ張って貰う前に、一つだけ注意事項があります。」
「3秒ほど引っ張って、私が苦しそうにしていたら…引っ張るのをやめてください(笑)」
とか、あるいは、
「何かあったときは…後をよろしくおねがいします(笑)」
とか、少しクスッとする一言を準備しておくと良いですね。
BGMで雰囲気を出す
動画では穏やかな感じのBGMですが、これが火曜サスペンス劇場のようなシリアスなBGMだと、演技の雰囲気も随分と変わってきます。
衣装の色は道具が見やすい色に
紹介した動画のマジシャンが、黒い衣装を来て、白いロープを使って演じているのは、お客さんから見た時にロープを見やすいからだと思います。
ネクタイは濃い目の色(黒・グレー・紺など)が多いと思いますから、ネクタイをはっきり見せたいなら、ジャケットは脱いで、白のワイシャツの状態で行うのが良いでしょう。
実演例 : 頭が落ちるマジック
このロープマジックをやった後、頭が落ちるマジックを続けるのも手です。
なお、頭が落ちるマジック自体は、少し大掛かりな仕掛けをする必要があるので、即興では出来ないです。
演技動画
実際の演技は、こちらの動画のような感じです。
(驚くかもしれないので、動画を見る前に、心の準備をしておいてください。)
例えば、ロープが首を貫通するマジックを見せた後、「何か首の調子がおかしいんですよね…。」などと言って、首元を手でさすります。
で、唐突に首を落とします。
マジックが終わったと思っているお客さんは驚きます。
ロープが首をすり抜けるという現象だけだと単調になりがちですが、実は首が本当に切れていたというストーリーにすることで、面白さが増すでしょう。
終わりに
以上、紐(ひも)を使った簡単マジック『首をすり抜けるロープ』のやり方でした。
テクニックというほど難しいテクニックはありませんので、マジックをやったことが無い方でも簡単に取り組めると思います。
余裕をもって演じられるように、よく練習してから、人前で演じてみてください。